犬猫のクレートトレーニング|安心基地を作る手順(嫌がらせない慣らし方)

犬猫がクレートに自分から入れるようになるための慣らし方を、段階ごとの手順で整理。サイズの選び方、置き場所、閉める練習、失敗しやすいポイントもまとめました。

クレートトレーニング:安心基地を作る手順

クレートは「閉じ込める箱」ではなく、犬猫にとっての安心して休める個室です。

ここが作れると、留守番・来客・通院・災害時の移動が一気にラクになります。

逆に、嫌がって暴れる状態で無理に入れると、苦手が強化されて遠回りになります。

この記事では、クレートを“自分から入る場所”にするための、失敗しにくい手順をまとめます。

最初に結論:成功のコツは「閉める練習」より「好きにさせる準備」

クレートトレーニングでつまずく一番の理由は、早い段階で扉を閉めることです。

順番はこうです。

うまくいく順番(これだけ覚えておけばOK)

  1. 置き場所と中身で「入りたくなる」状態を作る
  2. 出入り自由で「入る=いいこと」を積む
  3. 最後に、短時間だけ扉を閉める

犬も猫も同じで、まずは「中にいると落ち着く」を作ってから閉めると、ほぼ揉めません。

まず準備:クレートの選び方(サイズと形で失敗が減る)

合わないクレートは、入らない・落ち着かない・怖がるの原因になります。

見るポイント 目安 理由
サイズ 中で立てる・方向転換できる・伏せられる 狭すぎると嫌がり、広すぎると落ち着かない子もいます
開けっぱなし固定できる 最初は「出入り自由」が最優先
滑らない敷物が置ける 足が滑ると怖がって入らないことがあります
中が暗くなりすぎない/圧迫感が少ない 閉塞感が強いと苦手が出やすい子がいます

迷った時の考え方

  • 犬は「安心基地」になればOK。まずは入りやすさ重視で。
  • 猫はキャリー中心になりやすいですが、クレートを部屋の“隠れ家”にすると落ち着く子もいます。

置き場所で8割決まる:落ち着く場所に置く

クレートを「使わせたい場所」に置くより、最初は落ち着ける場所に置いた方が早いです。

置き場所の目安

  • 人の気配はあるが、通り道ではない
  • テレビやスピーカーの直前など、刺激が強い場所は避ける
  • 直射日光・冷暖房の風が当たり続けない

「落ち着く場所」と「出入り自由」が揃うだけで、勝手に入る子もいます。

慣らし方:5段階で進める(1回1〜3分でOK)

コツは、戻る前提で進めることです。嫌がったら一段階戻して、成功を積み直す方が早いです。

ステージ1:近づくといいこと

  • クレートの前にごほうびを落とす(中に入れない)
  • 近づけたら褒めて終了

ステージ2:入り口に顔を入れるといいこと

  • 入り口すぐ内側にごほうびを置く
  • 顔だけ入れたらOK。出てきても追わない

ステージ3:前足まで入る→全部入る

  • 少しずつごほうびの位置を奥へ
  • 全部入れたら、すぐ褒めて終える(長引かせない)

ステージ4:中で落ち着く(扉は閉めない)

  • 中で食べられるもの(短時間で終わる)を使う
  • 食べ終えたら出てもOKにする(追い出さない・閉めない)

ステージ5:扉を“1秒だけ”閉める→すぐ開ける

  • 入って落ち着いたタイミングで、扉を1秒だけ閉めてすぐ開ける
  • 問題なければ 3秒 → 5秒 と少しずつ

扉を閉める練習は、「閉める」より「すぐ開く」の体験を積むのがポイントです。怖くないと分かれば、自然に伸びます。

よくある失敗:嫌がってるのに“入れ続ける”

次の状態が出たら、押し切るより一段階戻した方が早いです。

戻した方がいいサイン

  • 入口で固まる/後ずさりする
  • 入ってもすぐ飛び出す(落ち着けていない)
  • 扉に意識が集中してソワソワする

「入る=閉められる」と学習すると、次から入口で止まります。だから最初は、出入り自由の期間をしっかり取るのが近道です。

猫のコツ:クレートを“部屋の家具”として馴染ませる

猫は、練習というより「そこにあるのが普通」にすると入れることが多いです。

  • 普段から置いておき、扉は開けっぱなしにする
  • 中に柔らかい敷物を入れて、安心できる匂いを残す
  • おやつやおもちゃを、たまに中に置く(毎回じゃなくてOK)

「出入り自由の隠れ家」になれば、通院の前だけ出してくるよりずっとスムーズです。

今日からの最小ルール(迷わない一本化)

結論:これだけ覚えておけばOK

「出入り自由で“入るといいこと”を積む。閉めるのは最後。閉めてもすぐ開く体験から」

  • 1回は短く(1〜3分)で成功を作る
  • 嫌がったら一段階戻る(押し切らない)
  • 置き場所と中身で「入りたくなる」を先に作る